十月十日のふみ
人が周りにいるときは、下手な空気を起こさないよう動くことに精一杯になってしまうけど、ひとりになると思いがまとまってくる。だからといってひとりでいすぎると、思い詰めて鬱屈としてしまうから、定期的に人と会いたい。困った生き物だなあ!
酒には弱い。高校の授業で試しにやった、アルコールパッチテストで「強いです」と出たから、酒嗜める大人になるんだ、とわずかに誇らしかったけれど、そろそろ自も認めよう、弱いと。
大いに飲んでも酒乱や粗相に陥ることはない、その自信はあるけれど、2杯目に口をつけた途端、昏倒が確定する。慢性的に睡眠が足りないからじゃないか。ちゃんと眠っておけばパッチテストの結果通り強いんじゃないか。そう思いたいところだが、検証できた試しはない。
頼んでもないのに横からジョッキが流れてきて、残すわけにいかないからと、とうに入らない酒を入れる。脳味噌は既に布団を敷いている。
「うるさいなあ」と聞こえるように言ってきた、隣の席の人と目が合って、一番うるさい奴よりもダメージを受けた。
自室で数時間眠り、復帰してダイニングに行くと、ほぼ全員起きていた。なんで皆こんなに強いんだ。思えば修学旅行やなんかでも、皆が一番盛り上がる真夜中の時間を、睡魔にやられて寝過ごしていた。損なものだ。
ベランダやら居間やら何やらタバコの臭いで充満していて、この部屋喫煙してもよかったっけかとぼやっと考えながら吸い込むと、頭がやられそうでやられなかった。多分喫煙者が煙でスッキリするというのは本当で、自分も喫してみれば等しく中毒になるらしくて。
でも煙を吸うだけで気が晴れるのは、気晴らしに悩まなくていいぶん楽なのかもしれない、と、ようやく喫煙者の心理に近づいた。気がした。
泊まりにくるなら皆に朝食を並べてやろう、と以前意気込んではいたが、全然気が回らなかった。代わりにコンビニ飯をぼやぼやと大勢で食らって、それはそれで自分の心が求めていたものな気がした。そういえば、買ってきてくれたフランクロール代をまだ払っていない。
音楽が流れて、またタバコを散らす奴と、寝直す奴と、シャワーを浴びる奴がいて、そうして午前を過ごしたのち、パスタとピザを皆で食べに向かった。9月とシフトを交代したのか、ってくらい暑い。飯のからさもあって、水分補給が進んだ。蓋がなく氷がどくどく流れてくるタイプのピッチャーで、氷を噛むとまだまだ夏の気がする。
午後は昨日書いた通りの大富豪。しこたまやったな。なんだかくどいからこのくらいにしておこう。
コロナ禍は愚か、高校卒業前に戻ったかのような時間。あの生活が完全に戻るまで、まだもう少し。
先日紹介した、氷で鉛筆削り器を作るタカハシ君云々の質問、送ったのが飲み会に参加した身内の非タカハシ君だったということが判明しました。「クイズの答え送ったから」というので質問箱を確認したらドストレートの下ネタだったので掲載は控えようと思います。全部最悪なんだが。