週末はお好き?(前編)
キャベツ、長芋、ネギ、小麦粉。何を作るか、よく作る人ならわかるでしょう。
紅生姜がどこに陳列されているのか全然わからなくて、黙々と品出しをする店員に尋ねようかと思いましたが、なんだか嫌な予感がしてやめました。全く根拠はない。聞けばいいのにな。20分くらい探した結果、牛乳コーナーの隣、らっきょうとかのコーナーにありました。普段買わないからわからんて。
すべてカゴに入れたのを確認し、レジに特攻。レジのお姉さん嫌そうな顔してたなあ。はいダウト。マスクつけてるのにどうやって表情読み取ったんですか??? うるさい。久しぶりにスーパーで1万円に達し、重いものから袋に詰めていると、私の隣に、音を立てずに一人の友人が。
「ミャア。」
「おお、いいところに来た。詰めるの手伝ってくれ」
「フワア。」
本当にこんな感じ。詰め終わると、「ンショ…ンショ…」とちぃかわの真似をするなどしました。
さくらばをはじめとした、6月誕生の者を祝う会、通称「6月会」。一昨年までは居酒屋やレストランで敢行していましたが、情勢を踏まえ、今年は少人数で、我が家で行われることとなりました。
キャベツを細分化し、長芋をすりおろし、おたふくの指示に従って準備を進めると、最近よく会う双子が入場。あとは焼くだけになったところで、6月誕生の者がもう1人入場。
「いやあっ。アッ、お誕生日おめでとうございますっ」
仰々しく祝ってくると、彼は驚安の殿堂の袋からドンペンちゃんのバスボムとドンペンちゃんのぬいぐるみを渡してきました。驚安。私が買っておいたジェルクッションを贈り返すと、彼は申し訳なさそうにしていました。
そして乾杯。真っ当に焼ける音。仕事の疲れからか、突発的な大声が飛び交う。大声奇声を出せば面白いと思う、幼き自分がまだ滅されきれていない。
お好み焼きって、どんな具であれよく焼けば不味くなることはない料理の一つですよね。みな「うまいうまい」と舌鼓。「今度はイカにするぞ、イカ」とか言いながら、他愛もない話をしていると(普段も他愛もない話しかしていません。)同居人が無音で入場。ここでようやく、社会人っぽい仕事の話が始まります。
賢い。
しかし全く賢くない夜が、のちに続くのでした。
(後編、明日に続く…)