餌付けは仮初めの愛……
日中の体感温度、42度ですって。明日は気温が36度。死。皆さん生きてますか〜っ⁉️
こんだけ暑いと、日々nozarashiの野良たちが心配になってくる。買い物帰り、ふと気配を感じ、先日猫を見つけたマンション下に行ってみると、車の懐で避暑する猫が。2匹。
「ニャー」(字幕いる???????)
東京の猫だというのに、1匹がわざわざ日向に出て、私に擦り寄ってきたではありませんか。
そいつぁつまり、渇いてる、ってコトだぜ、アンタら。
私は一旦帰り買い物袋を置くと、手頃なプラカップに水道水を注ぎ、えっちらおっちら持っていきましたよ、彼らの元に。これは餌付けなのか? 違法なのか? しかし見つけた愛嬌を見殺しにするのは、忍びないものですよ。
3台並んで停まった車。1台空けて、それぞれ1台につき1匹陰で避暑している。空けられた1台、ちょうど2匹の中間に水入りカップを置くと、先ほど寄って来た方の猫が姿を露にします。
私は2m(ソーシャルディスタンスだね‼️)離れて様子を伺います……が、水の匂いを嗅いだきり、一舐めもせず車の下に戻ってしまいました。もう一方の猫はそもそも出てきません。
カルキを抜けというのか。金魚か貴様らは。
わかってるよ。水じゃあ物足りないんだろう? いやしんぼめ。私は水を取り上げ道草に撒くと、今度は貴っ重な牛乳を注いで持ってきてやりました。
するとどうでしょう。
媚びてきた方の猫が食いつきました。
彼(彼女?)が満足したようなので、今度はこもっている方の猫へ。しかしこちらは一向に出てくる気配がありません。
もしやと思い器から5mは離れ、その上そっぽを向いていると。
野郎、やはりそうだったか。人目を盗んで? 人目を恐れて? ゴキュゴキュ。
君も飲みたかったんじゃないの〜。っつって一歩歩み寄るや否や、また影に隠れてしまいました。父親と不仲な友人と姿が重なります。
そんな猛暑の、数刻の猫ライフを送ったんだけどさ。
夕方ごろ、またそのあたりに出て目を向けてみると、別の男性が飲み物を与えていたんですね。んでその野良猫共、2匹とも彼の足元まで堂々と来て、ぺェロペロしていやがったよ。俺の時は貰うだけ貰って、あんなに忌避してきたのに。
地域に住まう愛嬌を、そこいらの先住人が放っておく訳がない。彼氏がいたんだー。
そりゃそうだ。そうなんだけどさ。私が勝手に見たんだけど、歴然たる愛の差を見せられて、現実と照らし合わせちゃって、悲しくなっちゃいましたよね。
金曜じゃないけれど、今日はカレーの日。玉ねぎは残ってたから、にんじんとじゃがいもだけ買って。
にんじんじゃがいもは皮を削がなきゃいけないから面倒だ。それに比べて玉ねぎは優秀でさ。つるんと剥けばいい。
しかし今度のは私を討つべく送られた使徒だったようでね。半球になったのをザクザク切って、半球の峠を越えたあたり。
薄皮がずるんと滑り、包丁はオニオンをなぞりながら滑り落ち……
手元へズダン、と、大きな音を立てて滑り落ちたのだ。
左手の親指の、ささくれだけが切れていました。
怖かったね〜ヨシヨシヨシヨシヨシ。
大きな音は、私の脳内で立っていました。自滅の刃を止めることもできず、勢いのまま左手に振り下ろされた瞬間、「わりぃ、俺死んだ」と覚悟を決めていました。
けれど結末は、軽症にも満たぬ無傷。ささくれトレーニングなどしていないのですが……。日頃存在自体に悩まされる彼に、今日ばかりは感謝ですね。