さくらばのダベリバ

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エグいものを読んだ。 『ピンポン』読後雑感

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 『ピンポン』全5巻、読みました。今日の数時間で。1巻で止めとこうと思ったけど止まらなかった。おかげでなーんも進んでないけど悔いはない。

 電子よりも紙の方が頭に入る派の人間ではありますが、これに関しては電子版を買って結果的に良かったなあ。汚れないし、紙面が隈なく明るく見やすいし、何よりワンタッチでページを切り替えられるんで、スピード感がある場面も勢いを落とさず読めた。電子書籍も捨てたもんじゃないなあ!!

 

 

 読後1時間。まだ映画終わって天井灯が点いて、尿意を催しながら「行きますかぁ」言うてる段階だから。感想という感想がつらつら書ける訳ではない、でも新鮮な思いを残しておこうと言うことで、雑感とさせていただきました。

 

 まじで買ってほしいです。読んでほしいという前に買ってほしい。漫画喫茶とかで時間や場所、店の物だという緊張感に駆られながら読むんでなく、所有して、自分の手中に収めて読んでほしい。本当に宝になります。

 まず表紙。メイン主人公を「ペコとスマイル」とペコが1スマイルが2という順番で聞いていたので、1巻の表紙スマイルなんだーと思っていましたが、これが正解。表紙の人物の順番も全部正解。というか今見返すと絵がうますぎるな。

 そう、絵についてはよく言及されてますよね。確かに癖がないとは言えません。でも絵が下手とは口が裂けても言えません。1巻で読むのに少し時間をかけてからというもの、2〜5巻は読み方がわかったからか、読み終わるのは一瞬でした。試合中の、いわば不殺の殺し合いの勢いが特に凄まじいですよ。デフォルメされていない、我々の世界に実在しかねないキャラクターデザインだからこそ、読者に迫ってくるものがあるのだと思ってます。

 卓球というスピードが肝の題材。試合におけるコマごとの視点の振り、視線誘導、線の勢い、人物の表情、張った足、見えなくすらなる腕。かといって試合外の物語の進行に焦ってる感じはなく、でも卓球のように瞬く間に流れてゆく。最後の最後とか「あれっ」ってくらいあっさりしてる。高校生っていつの時代も、あっというまで、あっけないんだよね。

 

 「努力の主人公だと謳っておいて、結局血統じゃん」ってことが、漫画やアニメだとよくあります。この作品も主人公が落ちこぼれから這い上がる、というわけではなく、キャラクターの大体に才覚があって、元から強くて、インターハイから始まるし、冷静に見ると結構「上の世界」の話です。過半数の人にとっては知らない世界、半ファンタジーの世界。

 けれど私たちを人生ごと響かせてくる。それは登場人物たちの内の、誰かのどれかの境遇や思いが、ファンタジーにしてはやけにリアルで、強く引っかかってくるからなんだろうな。

 

 

こんな作品が私が産まれる前に生まれてるの、世界のバグかな???

 

 久しぶりに、忘れられない漫画が増えました。この流れのままアニメも見たいなあ。こりゃアニメ化も望まれましてよ。アマプラさん取り寄せていただけたりしませんか?